生成AIで設定が固まったラフデザインからキャラクターを生成する
今まで、個性を持たない棒人間や、髪型からの付与した三面図を用いてキャラクターの生成を行ってきましたが、今回はある程度、髪型や服装などの設定が織り込んであるラフデザインから、キャラクターを生成する実験を行いました。
生成AIにインプットしたキャラクターラフ
一枚目はロングコートのような学生服みたいな衣装設定、二枚目は猫をモチーフにした衣装で猫耳が付与されています。こちらのキャラクターラフを用いて生成AIにデザインを任せます。
生成AIによるキャラクターデザイン
今回はプロンプトで細かくは指定しすぎず、幅を持たせるために、ある程度曖昧なプロンプトで、インプットしたラフ絵から判断できるところは判断してもらう形で生成しました。
正面、サイド、背面と若干整合性は取れていない部分はありますが、無事キャラクターが生成できました。何度か試行錯誤して、プロンプトを調整しながらとなったため、得られた知見は様々なありました。
アニメ制作における活用方法
大きなドット柄や猫耳・尻尾・髪型・服装などをデザインの大きなポイントと仮定して大ラフを作成し、AIでの生成検証を行いました。結果としては、全体のラインやバランスなどを踏まえてアレンジされた生成結果を得る事が出来ました。アニメ制作の工程では、キャラデザインの初期段階となるアイデアフラッシュ時に大きく役立つと思いました。
制作チーム内で、デザインについて検討する時には、何らかのアウトプットが必要になります。アウトプットを作成するのにも場合によっては相当時間が必要になる時も多いのですが、ポイントや要素を元に一旦形にする事が出来るのはデザイナーやその後の制作過程に対しても、凄く有益だと感じました。
このアウトプットが早い段階で用意出来ると、制作チームとのブレストがスムーズに行えてデザイナーとの意思疎通が行いやすく、作品の世界観やキャライメージを早期に創作出来て、より良いデザイン作成へ繋がるアシストや切っ掛け作りになると思います。(K&Kデザイン)