Higgsfield AIの「JELLY DRIFT」エフェクトを試す|最新AIで実験 Vol.46

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、AIプラットフォーム「Higgsfield AI」の新エフェクト「JELLY DRIFT」に挑戦しました。
「JELLY DRIFT」は、空中に浮かぶクラゲのような幻想的なエフェクトが被写体の周囲に現れ、柔らかく空間を漂うことで、静止したシーンに夢幻的な雰囲気と奥行きを加えるエフェクトです。水中のようにゆっくりと流れるクラゲの動きが、見る人の感覚を心地よく揺さぶります。
使用素材
今回使用したのは、カフェのテラス席に立つ、AIインフルエンサー「おむすびちゃん」のポートレート画像です。鮮やかなオレンジのワンピースを身にまとい、背景には日傘や街角のグリーンが広がる、日差しの明るい屋外シーン。軽やかな表情と柔らかな自然光が合わさり、静かな時間の流れを感じさせる一枚です。

出力結果
生成された動画では、背後のパラソルが揺れる静かなカフェテラスの空間に、透き通ったクラゲがふわりと浮かび上がります。クラゲは青白い光をまといながら、おむすびちゃんの周囲を優雅に漂い、空気の中に水中のような緩やかなリズムを与えていきます。
おむすびちゃんは、動くことなく佇んでいますが、視線はそっとクラゲに向けられ、やがて微かな笑みが口元に現れます。触れることはなくとも、視線だけで交わすささやかな交流のようなものが、静かな物語を感じさせます。非現実と現実の境目が溶け合うような演出によって、映像全体に穏やかで幻想的な余韻が生まれました。
「JELLY DRIFT」エフェクトは、空間だけを幻想的に変容させることで、被写体の演技や動作を一切変えずに情感を深められるのが特長です。今回のように屋外の日常シーンで使用することで、現実と非現実の境界が曖昧になるような、不思議で詩的な空気をつくり出すことができます。
この技術は、ファッション映像やブランディングムービーなどにおける幻想的な演出だけでなく、アートフィルムや短編映画、展示空間のメディア演出においても、被写体と空間の関係性に“ゆらぎ”や“物語の余白”を与える要素として、幅広く活用が期待できるでしょう。
今後も、Higgsfield AIのポテンシャルを探っていきます。
引き続き、お楽しみください。