ラフスケッチから生成AIでキャラクターの方向性を定める
本来であれば、キャラクターデザインを担当するデザイナーが、デザインに関しては、全て担当するのが一般的なアニメ制作の作業フローとなるのですが、デザイナーのリソースには限りがあり、方向性といえどもかなりの時間を要します。
今回はこういった課題にたいして、生成AIを用いて、それらがもしディレクター・企画サイドが方向性だけでも具体的に提示できるようにならないかという実験を行いました。
生成AIを活用したキャラクター制作
ベースメントの簡単な顔と、体の向きだけを記したラフスケッチを用意。これらを生成AIを利用して同一キャラクターで生成。アウトプットは以下。
若干ラフトも異なる部分はありますが、大枠同じキャラクターの一貫性を持って生成することができました。
アニメ制作における活用方法
今回、簡易的なポーズや構図を数点作成し、AIで同一キャラクターに仕上げる生成テストを行いました。
これによってアニメ製作の工程で、次の部分に役立つと思います。
1.イメージアイデア作成段階におけるキャラクターのバリエーション制作
2.キャラクターの表情集のアイデア作成
初期アイデア段階で、複数のイメージアイデアを作成する時にデザイナーが作成した元のイメージを生かして、AIにてアイデアのバリエーションを作成する事がデザイナーの時間の短縮やアイデア創出の手助けになったりすると思います。
アニメ制作には、多くの工程が存在しており、それに従事する人間がとても多くプロジェクト全体・各工程の管理と運営が、とても難しいのが現状だと思っています。
今回の生成テストのような、デザイン発案の一部をサポートやアシストしてくれるようなAIの活用が今後重要になると感じました。
(K&Kデザイン)