Higgsfield AIのカメラモーション「RAP FLEX」を試す|最新AIで実験 Vol.19

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、AIプラットフォーム「Higgsfield AI」に搭載されたラップミュージックビデオ風のカメラモーションを再現する 「Rap Flex」エフェクトを活用し、ポップ&スタイリッシュな動画化に挑戦しました。
使用素材
今回使用したのは、AIインフルエンサー「おむすびちゃん」のビジュアル画像。バブル模様の壁を背景に、ピンク×ブルーのオーバーサイズパーカーとラベンダーカラーのプリーツスカートをまとった姿で登場。リップは鮮やかな赤。背景には幻想的なシャボン玉とグリッターが浮かび、全体をパステル調の柔らかい光が包んでいます。
おむすびちゃんはカメラに向かって堂々とポージングしつつ、髪に触れる仕草を表現。動画素材に変換することで、静止画では表現しきれない動きと存在感が加わります。

出力結果
初回の生成では、ラップMVらしいカメラモーションや映像トーンは反映されていたものの、動きにまだ硬さが残っていました。ポージングや手の動きが機械的で、背景との一体感にも欠け、主役としての説得力が今ひとつ。シーン全体のテンポにもリズムがなく、表現力としては不完全な仕上がりでした。プロンプトを調整し、再度生成を試みます。
完成作品
再度生成した結果、おむすびちゃんがやわらかいパステルの世界の中で、堂々とラップを始めます。髪に触れる仕草から始まり、指先のジェスチャー、そしてカメラをまっすぐ見据えるまなざし。手の動きと衣服の揺れは、ビートにぴったりと合い、背景の色彩もリズムに合わせて微かに脈動します。おむすびちゃんの表現と完全に同期し、「まるで本人がカメラの向こうの観客に語りかけているような」映像体験が生まれました。
「RAP FLEX」エフェクトは、ヒップホップMVに特有の低角度スライドやスローモーションズームを再現し、被写体に圧倒的な存在感とスター性を与える演出が特徴です。表情や仕草と連動するカメラワークにより、静止画像にもリズムとエネルギーが加わり、動的で印象的な映像表現を可能にします。
この技術は、ファッション/カルチャー系ブランドのSNSプロモーション動画、次世代インフルエンサーによるビジュアルラップ企画、ポップカルチャーイベントのトレーラー映像、ユース向けMVコンテンツや広告制作など、トレンドとビジュアルインパクトを重視する用途での活用が期待できるでしょう。
今後も、Higgsfield AIのポテンシャルを探っていきます。
引き続き、お楽しみください。