Kling AIの「Yearbook」エフェクトを試す|最新AIで実験 Vol.25

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、Kling AIの新しいエフェクト「Yearbook」に挑戦します。このエフェクトは、誰でも「卒業アルバム風」の1枚に変身できるもので、今年卒業する人には”いま”の瞬間を、卒業しない人には”あの頃”の記憶をよみがえらせる青春の一枚を生成してくれます。
使用素材
今回使用したのは、AIインフルエンサー「おむすびちゃん」の自然なポートレート画像です。Yearbookエフェクトの推奨条件である「一人の人物」「正面からのクリアで遮られていないショット」にぴったりと合致しており、背景はぼかしが効いた都市風景で、柔らかな自然光に包まれた穏やかな雰囲気の一枚です。このような”飾らない日常”の写真が、どのように「Yearbook風」に変化するのかを検証しました。

卒業アルバム風画像に変換
おむすびちゃんの自然な日常スナップをもとに、Yearbookエフェクトで変換しました。
背景がスタジオ風に整えられ、1枚目では、ピンクとホワイトの爽やかなコーディネートが、より上品で記念写真らしい雰囲気に仕上がっています。2枚目では、カジュアルなストリートスタイルで、アメリカンスクールの卒業アルバムを想起させるテイストにアップグレードされていました。笑顔はそのままに、どこか記念写真のような清潔感と格式が加わった印象です。


卒業アルバム風画像を動画化
このYearbook風画像をもとにアニメーション処理を行いました。静止画だったおむすびちゃんが、カメラ目線でわずかに表情を変えたり、身体がわずかに揺れるモーションを加えられることで、”映像の中の記憶”のような雰囲気が生まれています。まるで卒業式の日に撮られた映像のワンカットのような、時間の中の静けさが印象に残ります。
「Yearbook」エフェクトは、写真の中の人物に”過去の輝き”や”記憶としてのリアリティ”を与える機能だと実感しました。元の日常スナップと比べると、表情はそのままに、全体が記念写真らしく整えられたことが分かります。背景処理の丁寧さやライティング補正、アニメーションのさりげなさも含めて、「静止画を記憶化する」ような効果がしっかり発揮されていました。
この技術は、卒業アルバム風のプロフィール作成、SNSでの青春テーマ企画、キャラクターやインフルエンサーの過去設定ビジュアル制作などで活用が期待できるでしょう。
次回は、また新たなAI実験に挑戦します。
引き続き、お楽しみください。