Higgsfield AIのカメラモーション「SKATEBOARD OLLIE」を試す|最新AIで実験 Vol.15

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、AIプラットフォーム「Higgsfield AI」の「SKATEBOARD OLLIE」モーションを使用して、スケートボードの基本トリック”オーリー”の再現に挑戦しました。
オーリーは、ライダーが手を使わずにスケートボードごと宙に浮き上がる動きで、あらゆるスケート技の基礎とも言えるクラシックなトリックです。そのシンプルでスタイリッシュな動きを、静止画からどこまで自然に再現できるかを検証します。
使用素材
今回使用したのは、ストリートファッションに身を包んだAIインフルエンサー「おむすびちゃん」が、スケートパークで前傾姿勢のまま疾走している静止画像です。カーゴパンツとオーバーサイズのTシャツ、バケットハットというラフな装いに、グラフィティの背景がよく映えています。
ジャンプ前の低姿勢ポーズが、オーリー動作と相性のよい「重心移動と足の配置」を自然に表現してくれました。

出力結果
初回の生成では、ジャンプ動作自体はしっかりと再現されていました。おむすびちゃんの身体とボードが同時に宙に浮き、手を使わないクラシックなジャンプとしての動きは自然で、全体の流れもスムーズでした。
しかしながら、ジャンプ前の動きではカメラに向かって進んでいたのに対し、ジャンプ後には被写体がカメラから離れていく形となり、進行方向が不自然です。
完成作品
プロンプトを調整し、再度生成しました。その結果、カメラモーションと被写体の進行方向の整合性が改善され、ジャンプ前からジャンプ後までの動線が視覚的にも一貫した”前進”として表現されるようになりました。
ジャンプの瞬間には、ボードと人物が力強く持ち上がり、そのままの勢いで滑らかに着地して前へと進んでいく、”トリックとしての流れ”が明快に伝わる構成になっています。
また、オーリーに入る直前の体勢(膝を曲げて重心を下げた前傾姿勢)から、ジャンプ、空中でのバランス、着地後の動きまでが滑らかにつながっており、動作のリアリティと一体感が格段に向上しました。全体として「SKATEBOARD OLLIE」の特徴である手を使わないクリーンでスタイリッシュなジャンプがしっかりと視覚化された映像に仕上がっています。
Higgsfield AIのSKATEBOARD OLLIEモーションの最大の魅力は、単なる静止画からスケートボードトリックの一連の動き(助走・ジャンプ・着地)を途切れなく表現できる点にあります。今回の検証では、キャラクターのポーズや衣装、背景設定が効果的に機能し、まるで実際のスケートボード映像のような自然な動きと雰囲気を持つ映像が完成しました。
この技術は、スポーツ系のバーチャルキャラクター開発や、プロモーションビジュアル、あるいはSNS向けコンテンツなどでの活用が期待できるでしょう。
今後も、Higgsfield AIのポテンシャルを探っていきます。
引き続き、お楽しみください。