Kling AIの「Instant Film」エフェクトを試す|最新AIで実験 Vol.14

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、Kling AIの新しいエフェクト「Instant Film」に挑戦します。3Dで再構成されたポラロイド風の画像や映像を、まるで「動くインスタント写真」のように表現できるこの機能。旅行写真やポートレートに独特の立体感を加えることができ、日常のワンシーンを”1枚のフィルム”として仕上げられる魅力的なエフェクトです。
使用素材
今回使用したのは、カメラを構えるAIインフルエンサー「おむすびちゃん」の画像。帽子とピンクのスウェット、海辺の背景がInstant Filmのテイストと相性抜群です。

3Dポラロイド風画像に変換
出力結果
最初の生成では、おむすびちゃんの表情やカメラはしっかり再現されていたものの、手やカメラ部分の立体感がやや不自然で、ポラロイド枠が不完全な状態で違和感があります。

ブラッシュアップ
再度生成したところ、ポラロイドの枠がしっかり前面に配置され、おむすびちゃんの手やカメラの奥行き感も自然に補正されました。アニメ風のキャラクターでも、3Dらしい”奥に引っ込む空間感”が表現されており、Instant Filmならではの立体写真に仕上がりました。

3Dポラロイド風画像を動画化
出力結果
3Dポラロイドスタイルのおむすびちゃんが、かわいらしく左右に顔を動かしています。ただし、動きがシンプルすぎる点と、最後に手を挙げるモーションが途中で切れてしまっている点が気になったため、再度生成を試みます。
完成作品
背景・キャラクター・ポラロイド枠が一体となって自然な視差が演出され、まさに”3Dポラロイドが動き出した”ような完成度に仕上がりました。キャラクターがカメラを構えるポーズも自然でInstant Film特有の質感とストーリー性がしっかりと感じられる結果になりました。
「Instant Film」エフェクトは、静止画から立体ポラロイド風コンテンツを生み出す新しい表現手段として、ビジュアル作品に親しみを加えてくれる機能だと実感しました。
この技術は、キャラクター商品開発の企画段階や、SNSマーケティング用のビジュアル制作、店舗やイベントの装飾ビジュアル生成など、多岐にわたる実用的なシーンでの活用が期待できるでしょう。
次回は、また新たなAI実験に挑戦します。
引き続き、お楽しみください。