Higgsfield AIの「INVISIBLE」エフェクトを試す|最新AIで実験 Vol.17

AI CREATIVE BASEが探求する最新の生成AIツールや機能を試す実験シリーズ。完成作品だけでなく、試行錯誤の過程も包み隠さず公開します。クリエイターの視点でAIツールの可能性を探り、その実用性と表現の幅を検証していきます。
今回は、AIプラットフォーム「Higgsfield AI」の新機能「INVISIBLE」エフェクトを活用して、静止画から夜の遊園地で”突然姿が消える”演出に挑戦しました。
「INVISIBLE」エフェクトは、被写体が完全に消失し、体も服も何も残らず、その動きや影響だけが残るという効果です。幽霊のような、超現実的な印象を与え、SF作品、潜入シーン、超常現象の表現などに最適なエフェクトです。
使用素材
今回使用したのは、夜の遊園地で観覧車を背景に立つAIインフルエンサー「おむすびちゃん」の画像です。鮮やかな赤いコートと黒いトップス、デニムを身にまとい、ネオンブルーに光る観覧車を背にした構図になっています。

出力結果
初回の出力では、人物の消失自体はタイミングよく行われていましたが、観覧車が不自然に揺れており、全体のリアルさや雰囲気を損なってしまう印象となりました。そこで、プロンプトを調整して、より幻想的で印象的な演出を試みます。
ブラッシュアップ
2回目の生成では、人物が消失した後に、観覧車のライトが静止して次第に消えていく演出となりました。ただし、まだ観覧車の存在感が強く、余韻をより深く持たせる必要性を感じましたので、再度プロンプトを調整します。
完成作品
3回目の生成では、人物と観覧車とライトを同時に落とすという大胆な演出に踏み切りました。その結果、赤いコートの少女が静かに立つ空間は、消失の瞬間を迎えると同時に全体の光と動きが一気に止まり、まるで”その存在だけが空気を変えた”ような雰囲気が生まれています。
「INVISIBLE」は単に姿を消すだけでなく、「その不在に意味を持たせる」ことができる表現手法です。今回の検証では、背景の動き・光の強度・消えるタイミングの調整によって、より詩的で余韻のある映像に仕上がりました。
この技術は、ファッションブランドの神秘的なPR映像、ミュージックビデオの印象的なシーン、SNSでの注目を集めるショート動画など、さまざまな文脈での活用が期待できるでしょう。
今後も、Higgsfield AIのポテンシャルを探っていきます。
引き続き、お楽しみください。